『日本外史』とは?
Q.『日本外史』ってなんですか?
A.頼山陽が著した本の名前です。
Q.どんな本ですか?
A.日本の歴史について書かれています。もう少し詳しくいうと、「武家の興亡史」です。
Q.忙しいので、また今度ということで…。
A.自国の歴史くらい知っておいたほうがいいと思いますよ。たとえば江戸時代は自国の歴史を知ろうにもふさわしい歴史書がなかった。そこに頼山陽は武士レベルでもわかる歴史書を書いたので、受け入れられたのです。
Q.そんなにわかりやすいとも思えないけど。
A.読みましたか。
Q.読んでません。
Aまず読んでみては?
数日後…
Q.一応ページを開いてみましたが、源氏とか平氏って何ですか?
A.それが武家です。
Q.武士と武家とは違うのですか?
A.基本的に同じです。武士の系統の家が武家です。『日本外史』では源氏、平氏のほかに新田氏、楠氏、足利氏、後北条氏、武田氏、上杉氏、毛利氏、徳川氏、織田氏、豊臣氏について書かれています。
Q.ふうん…
A.頼山陽は源氏、新田氏、足利氏、徳川氏の四氏を正記としています。なぜだかわかりますか?
Q.わかりません。
A.源氏も足利氏も徳川氏も征夷大将軍を輩出しているからです。新田氏については徳川氏が新田氏の子孫を自称していたからです。征夷大将軍は天皇によって任ぜられます。この力関係がわかれば、『日本外史』はむずかしくありません。
Q.さっぱりわかりません。
A.失礼ですが、どこがわかりませんか?
Q.征夷大将軍とか。
A.それこそ『日本外史』の、特に冒頭部分を読んでくださいとしかいいようがありません。もしくは「征夷」という言葉の意味をご自分で調べてみてください。