見延典子の最近気になる人
2022・11・29
高安関
27日に行なわれた九州場所千秋楽、高安、安炎、貴景勝による三つ巴の決定戦。高安は阿炎に破れた。高安が目の前にある優勝を逃すのは、これが三度目である。
しかも脳震とうを起こしたようで、自力では立ち上がれず、周囲に支えながら土俵を下りた。大相撲でこんなシーンを見るのは初めてだ。
サッカーのワールドカップを見るにつけ、普段はサッカーを見ない人まで大騒ぎ、負ければ戦犯をさがして、やいのやいの。
しかし高安の流した涙を見た者は、高安を責めることはないだろう。勝負の世界はかくあるべきである。
2022・10・4
村上宗隆選手
史上最年少の三冠王二加え、日本人最多本塁打記録保持者になったヤクルトの村上宗隆選手。高い技術から放たれるホームランやヒットの数々。22歳ながら貫禄充分だ。
2022・8・30
光原百合さん
尾道在住の作家光原百合さんが逝去されたという。光原さんは尾道市立大学で創作も教えていて、ずいぶん前、学生向けに創作に関する講演をしてほしいと連絡を下さったことがある。小柄で、いつもニコニコされていながら、聡明さが滲みでているような方で、尾道への思いを語っていらした。59歳という。合掌。
2021・10・27
小室圭さん 小室真子さん
秋篠宮夫妻がコメントしたように「皇室としては類例を見ない結婚」になった。結婚会見の席に花もなければ、真子さんに笑顔もなかった。
真子さんは近い将来、得たものの代償として失ったもののあまりの大きさに呆然とするときがくるだろう。これからの人生は「それでも自分の選択は正しかった」と自分を納得させるための旅になるだろう。
一方、会見の小室圭さんの口もとには笑みがあった。真子さんに対し、圭さんは結婚により得たものは多いだろう。但し、プラス面ばかりとは限らない。マイナス面も付随してくる。圭さんにとって、マイナス面をいかに受け入れていくかが人生の課題になる。
2021・7・22
那須正幹さん
児童文学者の那須正幹がお亡くなりになったという。79歳。
縁あって、数回お会いしたことがある。初めてお会いしたのは、那須さんがお住まいの防府市で、那須さん行きつけのおでん屋であった。
那須さんは初対面の私に「あなた、児童文学なんて軽蔑しているんでしょ」と、まるで本心を見抜いているようなことをおっしゃった。児童文学で、戦後最大のベストセラーといわれる『ずっこけ3人組』シリーズの成功で巨万の富を築いた大作家の、意外なコンプレックスを知った思いであった。
その後、たまたま、ほんとうにたまたまテレビを見ていたら、那須さんのインタビューが放送されていた。フンフンと聞きつつ画面を見ていたら、なんと、那須さんの背後の書棚に拙著『頼山陽』の背表紙が見えた。私からは贈呈していないので、購入してくださったのだろう。この一瞬で那須さんに対する思いに変化が生じた。
数年前、防府市でお会いしたとき、お疲れの様子が見えた。2、3年前、広島市でお会いしたときは奥様がご一緒だった。
那須さんを一言で表せば「勤勉」という言葉が浮かぶ。那須さんの、いったい何を知っているのかと問われれれば答えようはないのだけれども、私の直感がとらえた那須さん像である。
勤勉な那須さんは喫煙も怠らなかった。「タバコをやめたら書けくなる」とおっしゃっていた。それが死因に結びついたかは知らない。しかしご本人に悔いなどないだろう。
2021・7・14
バッハIOC会長
「来ないでください」②
来日中のバッハIOC会長が、16日広島入りするという。しかも湯崎広島県知事、松井広島市長も「ウエルカム」の姿勢なのだという。
驚いた。広島県では12日に県独自の新型コロナ対策が解除されたが、その際、湯崎知事は「引き続き、緊急事態宣言が発出されている地域との往来は自粛してほしい」と語ったではないか。
心底がっかりだ。湯崎氏は知事を退いたあと、国政への転身がささやかれている。その布石のつもりか。
広島で「平和」という言葉を声高に連呼する人、及び団体。
1、被爆者団体のトップ 2、マスコミ 3、一部の教育関係者
4、選挙の近い政治家
私が知る限り、慰霊の思いから平和公園を訪れる方は、周囲への配慮をしつつ静かに手を合わせている。
2021・7・10
菅義偉内閣総理大臣
最近、この方を見かけると「器」という言葉が思い浮かぶ。「器量」という言葉と同義ではあるが、やはり「器」のほうがふさわしい。
「器」に入りきらないものが、この方からあふれでている。本来あふれでては困るものも含まれているのに、残念ながら、この方の「器」にはおさまりきらない。
2021・6・7
山縣亮太
6日、布勢スプリント男子100m決勝で、山縣亮太(28)が9秒95の日本新をマークした。2019年サニブラウンが出した日本記録9秒97を0.02秒更新した。
オリンピックのリオデジャネイロ大会で男子400メートルリレーのメンバーとして銀メダルを獲得したあと、病気やケガで苦しんできた山縣。今年2月から女子100メートルハードルの日本記録保持者、寺田明日香選手も指導する高野大樹コーチから指導を受けるようになったという。
久しぶりに「すごい!」と叫んだニュ一ス。
2021・4・25
バッハIOC会長
「来ないでください」
バッハIOC会長が5月17日の聖火リレ一に合わせて広島市を訪問する予定という。
当然14日間、ホテルなどで待機後の広島市訪問なのでしょうね?
特例で広島市へ直行というのなら「来ないでください」
新型コロナ変異株の感染拡大に伴い、広島県および周辺の各県は感染者数が再び右肩あがりで急増しています。取材活動に伴い、多くの人流が発生すれば、さらなる感染拡大が懸念されます。迷惑な話です。
2021・2・5
森喜朗東京オリ・パラ競技大会組織委員会長
久しぶりに気なる人が出てきた。森喜朗東京オリ・パラ競技大会組織委員会長である。「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」「女性というのは競争意識が強い」の発言。
若い人には驚くべき発言かもしれないが、私がまだ若かった3、40年前は男性によるこの手の発言は少なくなかった。ここに書くのもはばかられるような女性蔑視の発言が世の中にまかり通っていた。だから森会長の発言を聞いて、タイムスリップしたような感じを受けた。
時代は変わる。人々の意識も変化する。目には見えにくいうねりの中で、うまく年齢をとってくのはむずかしい。やがて引き際がおとずれたとき、適切な判断ができるか否かは、その人が人生で培った哲学にあると思う。
今の森会長からは、残念ながらその哲学を感じない。
2020・5・13
安倍晋三内閣総理大臣
河合案里参議院議員の参院選をめぐり、夫の河井克行前法相が公選法違反(買収)で立件される見込みという。買収の原資となったのは党本部から案里氏に渡された1億5千万円とされる。立件されれば、党の中枢にも捜査の範囲が及ぶのは必至だ。
なるほど。だから急いで「お友だちの黒川さん」に検察総長になってもらわなきゃいけないんだね。わかりやすいっちゃ、わかりやすいけどさ。
2020・5・8
吉村洋文大阪府知事
吉村大阪府知事と西村経済再生担当大臣のバトル報道を見て、なぜ小池東京都知事の発言力が増しているように見えていたかがわかった。で、なぜ彼女の発言が「大本営発表」みたいに思えたのかも。
大阪府はコロナ感染に関する多くのデ一タを把握し、毎日、数字として公表しているという。一方、東京都はそれができていない。「大阪モデル」として提示できるのも、たとえば多くの同県では把握できていないPCR検査を受けた人数が、デ一タとして日々蓄積できているから。ここ数日の報道の中では、吉村大阪府知事の説明が最も説得力がある。
2020・4・25
小池百合子東京都知事
小池百合子東京都知事の発信力が日ごとに増している。それは安倍首相の存在感が薄くなっているのとは対照的で、今や彼女の言葉こそが「大本営発表」みたいになっている。
日頃、東京中心の報道に疑問をいだいてはいるが、新型コロナ感染拡大が懸念される状況下にあっても、ゴ一ルデウ一クには東京を脱出し、他府県へ移動しようとする人々が増えることが想像される以上、もう一段強く「ステイホ一ム」を呼びかけていただきたい。
小池東京都知事以外では、最初に非常事態宣言を出した鈴木北海道知事、休業要請に従わないパチンコ店舗名を公表した吉村大阪府知事の手腕も評価したい。彼らに共通するのは人命最優先の姿勢だろう。右をみたり、左をみたり、上は見るけど、下は見ず、落としどころをみつけることにあくせくすることなく、このまま頑張っていただきたい。
2020・4・1
志村けんの「バカ殿様」
ずいぶん前、実家に帰省したとき、亡父が「志村けんのバカ殿様」を見ていた。およそこの種のバラエティー番組は見ない人だったから、「どうしたの」と訊いた。
「この番組には人生の真実がある」と亡父は真顔で答えた。晩酌を楽しみながら「志村けんの馬鹿様」に感心していた父。その後、テレビで志村けんを見るたび、亡父を思い出すようになった。合掌。
2019・1・27
大坂なおみ、全豪優勝
日本時間27日テニス全豪オープン女子シングルス決勝、世界4位の大坂なおみ同6位のペトラ・クビトバ(チェコ)との頂上決戦を7-6、5-7、6-4で制し、男女を通じて日本人初の全豪シングルス女王に輝いた。最初のマッチポイントを落とした時は涙ぐむ場面もあったが、気持ちを立て直した。28日発表予定の最新世界ランキングでアジア初のシングルス世界1位も確定した。
2019・1・22
錦織圭選手、全豪ベスト8へ
日本時間21日、対戦相手は、23位のパブロ・カレノブスタ(27)=スペイン。まさに死闘だった。2ゲームとられてからの大逆転劇は、錦織選手の底力を感じさせた。
最終版、微妙な判定もあったが、運が味方した。気がつけば、錦織選手自身最長の5時間5分の試合。
23日予定の準々決勝では初の4強入りをかけて14連敗中の天敵、ノバク・ジョコビッチ(31)=セルビア=と対戦する。
こんどこそ、である。